Mrs. GREEN APPLEの大森元貴さんは、楽譜を読んだり書いたりすることができないと公言しています。
それなのに、ミセスの数々のヒット曲で作詞・作曲・編曲を担当。しかも、曲作りには基本的に1〜2時間しかかけないというのです。
いったい、どうすればあの複雑で耳に残るメロディーが生まれるのでしょうか。
2026年10月25日放送予定の『日曜日の初耳学』では、大森さんの楽曲制作を捉えた映像がテレビ初公開される予定です。
今回は本人の過去のインタビューをたどりながら、作曲方法や歌詞の作り方、ミセスの音楽が完成するまでの過程を探ります。
大森元貴は楽譜が読めない!どうやって作曲している?
大森元貴さんの作曲方法を知るうえで、まず驚かされるのが「楽譜を使わない」という点です。
2022年の『ファッションプレス』のインタビューでは、音楽は我流で学んできたと説明。音楽理論についても専門的に勉強してきたわけではないと語っています。
一般的には作曲家が五線譜に音符を書き込み、それを演奏者が再現するイメージがありますよね。しかし、大森さんの曲作りは少し違います。
パソコンで伴奏を作り、鼻歌からメロディーを生み出す
2017年の『歌ネット』のインタビューでは、実際の制作方法を具体的に明かしていました。
まず、DTMと呼ばれるパソコンを使った音楽制作で、曲の土台となる伴奏を作ります。ドラムの音を打ち込み、ギターを弾き、まるで一人でセッションするように音を重ねていくそうです。
そして鼻歌を歌っているうちに、メロディーと歌詞が一緒に生まれてくるのだとか。
興味深いのは、最初から曲全体の完成形が決まっているわけではないこと。その瞬間に思いついた音を録音しながら作っていくため、完成した頃には、自分で作った曲なのに他人の作品のように感じることもあると話しています。
楽譜に書いてから音にするのではなく、頭の中にある音楽を直接音源として形にしていく。これが大森さんの作曲スタイルの大きな特徴です。
1〜2時間で作曲!完成後に自分でも驚くことがある
もう一つ驚くのが、曲を作るスピードです。
2025年2月放送の『日曜日の初耳学』では、基本的に1〜2時間で楽曲を仕上げるようにしていると明かしています。
集中して曲を作っているときは、冷静に考えるよりも、自分が気持ちいいと感じるメロディーを追いかけていくそうです。その結果、完成してから自分でも歌うのが難しいと驚くことがあるのだとか。
ミセスの曲には、高音が続いたり、突然メロディーの雰囲気が変わったりする作品がたくさんあります。聴いている側には計算し尽くされた音楽のように感じられますが、その一部は制作中の感覚から生まれているのでしょう。
ただし、1〜2時間というのは本人が語った楽曲制作の目安です。レコーディングやミックスなど、発売までのすべての作業が短時間で終わるという意味ではありません。
大森元貴の歌詞はどうやって生まれる?
大森元貴さんといえば、メロディーだけでなく歌詞も魅力的です。『僕のこと』『Soranji』『ケセラセラ』など、聴く人の気持ちに寄り添う楽曲を数多く生み出してきました。
前向きな言葉だけを並べるのではなく、迷いや弱さ、うまくいかない気持ちまで描いているところが印象的です。
歌詞とメロディーは同時に作っている
大森さんは2017年のインタビューで、鼻歌からメロディーが生まれるとき、歌詞も一緒に出てくると説明しています。
先に歌詞をすべて書き上げ、それにメロディーをつけるという順番ではないようです。伴奏を作り、鼻歌を歌い、そこに自然と言葉が乗ってくる。そうした作業を同時進行で進めているといいます。
ただし、これは本人が当時説明した基本的な制作スタイルです。すべての楽曲を必ず同じ手順で作っているとは限りません。
難しい言葉よりも、伝わる言葉を大切にしている
歌詞を書くうえで大森さんが大切にしているのは、多くの人に伝わるわかりやすい表現と、自分の気持ちに嘘をつかないことです。
2017年の『歌ネット』のインタビューでは、メジャーデビューを機に歌詞の書き方が変わったことも明かしていました。
難解な表現を使わなくても、言葉の選び方やメロディーとの組み合わせによって、深く心に残る歌詞は生まれます。
例えば『僕のこと』や『ケセラセラ』は、明るさだけでなく、不安や葛藤も感じられる楽曲です。きれいごとだけでは片付けられない感情を描いているからこそ、幅広い世代に響いているのかもしれません。
楽譜なしでミセスの曲が完成する理由はメンバーとの関係にあった
大森さんの作曲方法を調べていて、特に興味深いのが、ほかのメンバーとのやり取りです。
大森さんが作詞・作曲・編曲まで担当しているとはいえ、Mrs. GREEN APPLEの音楽は一人だけで完成しているわけではありません。
若井滉斗と藤澤涼架はデモ音源を耳で覚える
2022年の『ファッションプレス』のインタビューによると、大森さんはまず一人でデモ音源を作り、それをメンバーに渡しています。
デモ音源とは、楽曲の構成やアレンジを確認するために作る、完成前の音源のこと。楽譜がないため、メンバーはその音を聴いて、自分の演奏パートを覚えていきます。
ギターの若井滉斗さんも、音源を耳でコピーして暗記し、スタジオに入るまでに演奏できる状態にしていると説明していました。
つまりミセスにとっては、大森さんが作ったデモ音源そのものが楽譜のような役割を果たしているわけです。
演奏の前に歌詞の意味を話し合う
同じインタビューで大森さんは、メンバーと曲のイメージを共有するために、話し合いを大切にしていると語っています。
藤澤涼架さんも、スタジオでは演奏の話より先に、その曲で何を伝えたいのか、歌詞にはどんな意味があるのかを話し合うことが多いと説明していました。
ただ正しい音を出せばいい、というわけではないのですね。
大森さんがどんな気持ちで曲を書いたのか。その曲を聴く人に何を届けたいのか。そうした部分まで共有したうえで、演奏を重ねていくのでしょう。
大森さんの頭の中から生まれた音楽が、若井さんや藤澤さんの演奏によってMrs. GREEN APPLEの楽曲になっていく。楽譜を使わないという制作方法の裏側には、メンバー同士の信頼関係があるように感じます。
10月25日の初耳学で大森元貴の楽曲制作をテレビ初公開
2026年10月25日(日)午後10時から放送予定の『日曜日の初耳学』には、大森元貴さんが出演します。
今回の注目ポイントは、楽曲制作の様子を捉えた映像がテレビ初公開されることです。
これまでも大森さんは、DTMを使った曲作りや、メロディーと歌詞が同時に生まれることなどを語ってきました。しかし、実際にどのような手順で音を重ね、曲を形にしているのか、気になっていたファンも多いのではないでしょうか。
今回の映像で、そうした制作現場の一端が明らかになりそうです。
また、林修さんによるミセスの歌詞考察も予定されています。現代文講師として言葉を読み解いてきた林さんが、大森さんの歌詞をどう分析するのか。本人の反応も楽しみですね。
番組では、北川景子さん、上白石萌音さん、山里亮太さんによるエピソードのほか、NHK連続テレビ小説『あんぱん』での演技やピアノ演奏の裏話も紹介される予定です。
なお、この記事は10月19日時点の情報をもとにしています。放送内容は確認でき次第追記します。
まとめ|大森元貴の曲作りはひらめきだけではなかった
大森元貴さんは楽譜を使わず、DTMや楽器を使って音を重ねながら、メロディーと歌詞を生み出しています。
基本的に1〜2時間で楽曲を仕上げるというスピードにも驚かされますが、それ以上に印象的だったのは、メンバーとの曲作りでした。
大森さんが一人でデモ音源を作り、若井滉斗さんや藤澤涼架さんが耳で覚える。そして歌詞の意味や曲に込めた思いを話し合いながら演奏を重ねていく。
大森さんの豊かな発想と、それを形にする技術。そしてメンバーとの対話。そのすべてが重なって、私たちが普段聴いているミセスの音楽が生まれているのでしょう。
10月25日の『初耳学』では、これまで言葉でしか知ることのできなかった曲作りの様子を、映像で見ることができそうです。
放送後にミセスの曲を聴き直すと、今までとは少し違って聞こえるかもしれませんね。
