サッカー選手の膝が隠れているのはなぜ? 2026年11月2日、Xでブライトンの選手の写真を見た人から「膝にぼかしを入れているの?」という疑問が投稿され、注目を集めました。
返信には「イスラム教が関係しているのでは」という声も。実際、イスラム教には男性が太ももなどを覆うという考え方があります。ただし、宗教上の服装と、写真で膝がぼやけて見える現象は別の話です。
サッカー選手が膝を隠すのはなぜ?
イスラム教には、他人の前で覆うべき身体の範囲を指す「アウラ(Awrah)」という概念があります。男性の場合、一般にへそと膝の間、特に太ももを隠すべきだと考えられています。
そのため、短パンの下にタイツやレギンスを重ね、脚の露出を抑える選手がいます。2026年3月には海外メディア「VERSUS」も、イスラム教徒のサッカー選手がレギンスを履く背景を特集しました。
ただし、着用理由は人それぞれ。防寒や身体のサポートを目的にする場合もあり、服装だけで本人の信仰や着用理由を決めつけるのは早計です。
イスラム教では膝を見せるのも禁止?
ここは少し意外なところです。イスラム教の法学派によって、膝そのものを「隠すべき範囲」に含めるかどうかは異なります。
たとえば、膝も含める立場がある一方、へそと膝自体は含まず、その間を覆うとする立場もあります。共通して重視されるのは太ももの露出です。
つまり「イスラム教では男性の膝を見せたら必ず禁止」という説明は正確ではありません。宗教的な配慮から膝まで覆う選手がいる、という理解が適切です。
実際にレギンスを履いているサッカー選手は?
イッサ・ディオプ
フラムでプレーするイッサ・ディオプは、レギンス姿が話題になった選手の一人です。海外メディア「VERSUS」は2026年3月、イスラム教徒の選手とレギンスの関係を取り上げ、ディオプの例を紹介しています。
イスマエル・ベナセル
アルジェリア代表として知られるイスマエル・ベナセルも、脚を覆うスタイルで取り上げられてきました。こうした事例を見ると、サッカーのユニフォームにも文化や信仰に応じた工夫があることがわかります。
サッカーの試合でタイツを履いてもいいの?
タイツやアンダーショーツの着用は、競技規則で認められています。
国際サッカー評議会(IFAB)の規則では、短パンの下に着用するタイツなどは、短パンの主な色か裾の色に合わせる必要があります。同じチームで着用する選手同士は色を統一する決まりです。
そのため、規則に沿った用具を選べば、脚を覆ってプレーすること自体は問題ありません。
今回の写真は本当に膝にぼかしが入っている?
今回の投稿で特に注目されたのは、選手の膝付近がぼやけて見える点です。
しかし、元画像の撮影・加工履歴や投稿の出典を確認できていないため、意図的なぼかし加工なのか、撮影時の動きや画像の圧縮などによる見え方なのかは特定されていません。
宗教的な理由で脚を隠すことは実際にありますが、今回の画像に宗教上の理由でぼかしが加えられたと確認されたわけではありません。
タトゥーを隠している可能性は?
返信欄ではタトゥーとの関係を疑う声も見られました。イスラム教では永久的なタトゥーをめぐる宗教的な見解もありますが、脚の露出を控える「アウラ」の考え方とは別の問題です。
今回の写真について、タトゥーを隠すための加工や服装だと裏付ける情報もありません。
膝を隠す理由と写真のぼかしは分けて考えたい
サッカー選手が膝まで覆うレギンスを履く理由には、イスラム教の服装に関する考え方が関係している場合があります。
一方、今回Xで話題になった写真の不鮮明な部分については、原因がまだはっきりしていません。
何気ないユニフォームの違いから宗教や文化を知るきっかけになるのは興味深いもの。ただ、写真の見え方だけで選手本人の信仰や意図まで断定しないことも大切ですね。
