今村翔吾はなぜ本屋を経営?開業費用3000万円の内訳と新店舗

直木賞作家の今村翔吾さんが2026年11月1日、愛媛県松山市に「ほんまる銀天街」をオープンしました。

小説家がなぜ本屋を経営するのか。そして、町の本屋を一軒開くにはいくらかかるのでしょうか。

今村さんは開店当日、自身のXで書店開業の費用を詳しく紹介しています。一般的な規模なら2,500万〜3,000万円ほどを考えておきたいという話で、なかなか驚く金額です。

目次

ほんまる銀天街はどこ?営業時間とお店の特徴

「ほんまる銀天街」は松山市中心部の銀天街商店街にある、一般書店とシェア型書店を組み合わせたお店です。

  • 店名:ほんまる銀天街
  • 開店日:2026年11月1日(日)
  • 所在地:愛媛県松山市湊町4-8-15 銀天街ビル1階
  • 営業時間:10時〜19時
  • 定休日:原則なし(お盆・年末年始を除く)

普通の本屋として新刊を買えるだけでなく、棚を借りた人が自分で選んだ本やZINEなどを販売できるのが特徴。東京・神保町の「ほんまる」に続く2店舗目です。

オープン当日は朝から多くの来店客やメディアが集まり、今村さんも現地のにぎわいをXに投稿しました。

なぜ今村翔吾は本屋を経営するのか

今村さんは2022年に『塞王の楯』で直木賞を受賞した小説家です。それだけでも忙しいはずなのに、書店の経営にも力を入れています。

背景にあるのは、全国で町の本屋が減っていることへの危機感。作家として本を届けるだけでなく、本と読者が出会う場所そのものを残そうとしているのです。

2021年には大阪府箕面市の「きのしたブックセンター」を事業承継。2023年には佐賀駅の「佐賀之書店」、2024年には東京・神保町のシェア型書店「ほんまる」を開きました。

今回の松山出店も、単に店舗数を増やすためのものではありません。地元の高校生から「商店街にもう一度本屋を」という願いを聞いたことが、出店に向けて動くきっかけになりました。

銀天街では2022年に明屋書店松山本店が閉店。約4年半ぶりに、商店街に本屋が戻ってきたことになります。

ネットで本を注文するのは便利ですが、店頭で思いがけない一冊に出会う楽しさは別物。高校生の声から実際に本屋が誕生したというのも、なんだかうれしい話ですね。

本屋を開業するにはいくらかかる?今村翔吾が費用を公開

今村さんは11月1日のXで、本屋を始めたいという相談が増えていることを明かし、一般的な「町の書店」の費用感を紹介しました。

主な費用は、物件の契約、本の在庫、本棚などの什器、内装工事、レジやシステム、開業後の運転資金です。

物件の保証金・敷金

店舗を借りる場合、家賃だけでなく保証金や敷金が必要です。今村さんによれば0〜10か月分、あるいはそれ以上になる場合も。家賃30万円で10か月分なら300万円です。

本の仕入れは1坪40万〜50万円

本の店頭在庫は一般的に1坪40万〜50万円程度という説明でした。30坪で1坪45万円なら、1,350万円になります。

書籍には返品可能な取引の仕組みもありますが、在庫をそろえるための資金は必要。ここが書店ならではの大きな負担です。

本棚などの什器は約450万円

本棚やカウンターなどの什器は1坪15万円程度が目安。30坪なら450万円です。特注の棚を造作する場合には、さらに費用がかかります。

内装工事は約900万円

内装については、電気や空調を含めて1坪30万円程度を見ておくとよいという話でした。30坪なら900万円になります。

ただし、物件の状態や工事の範囲によって金額は変わります。指定業者で工事する必要がある物件もあるそうです。

30坪の書店なら合計いくら?

項目 試算額
保証金・敷金(家賃30万円の10か月分) 300万円
本の在庫(45万円×30坪) 1,350万円
本棚・什器(15万円×30坪) 450万円
内装(30万円×30坪) 900万円
合計 3,000万円

これは今村さんが示した単価を使ったモデル計算です。レジシステムや運転資金などは別途必要になります。

今村さんは一般的な町の本屋なら2,500万〜3,000万円ほどを用意しておくのがよさそうだと述べています。一方、工夫次第で費用を下げることも可能だそうです。

なお、この3,000万円は「ほんまる銀天街」に実際にかかった金額ではありません。一般的な書店を想定した開業費用の例です。

小さく始めるならシェア型書店という方法も

いきなり数千万円を用意するのは、さすがにハードルが高いですよね。

そこで注目されるのが「シェア型書店」。店舗全体を借りるのではなく、本棚の一区画を借りて、自分が選んだ本を販売する仕組みです。

ほんまる銀天街でも、新刊書店とシェア型書店が同居しています。本好きな人が小さな本屋の店主になる入り口としても面白い試みです。

もちろん棚を借りる料金や販売条件は店舗によって異なりますが、いきなり一軒の書店を構えるよりも小さな規模から挑戦できます。

今村翔吾の書店経営はこれからどうなる?

今村さんの活動を見ていると、ただ本屋を増やすことだけが目的ではないように感じます。

昔からある本屋を引き継ぐ。新しい本屋をつくる。さらに、本屋をやってみたい人が参加できる仕組みを広げる。それぞれ違う方法で、書店の未来を探っているのです。

「ほんまる銀天街」が地域の人たちにどんなふうに親しまれていくのかも楽しみです。

一人の高校生の願いから始まった本屋が、次の世代の本好きや、未来の書店主を育てる場所になったら素敵ですね。

  • URLをコピーしました!
目次