江戸城の内堀にあった門は、今も残っているのでしょうか。
答えは「はい」です。皇居周辺には江戸時代の門が残り、田安門・清水門・外桜田門は国の重要文化財に指定されています。ただし、門のすべてが建築当時の姿というわけではなく、復元された部分もあります。
今回は、現存する門と再建された門の違いから、場所、無料での見学方法まで紹介します。
江戸城の内堀の門は今も残っている?
江戸城は徳川幕府の政治の中心で、堀や石垣、いくつもの門で守られていました。現在も皇居や北の丸公園の周辺を歩くと、その面影を見ることができます。
特に注目したいのが、旧江戸城田安門(1636年)、清水門(1658年)、外桜田門(1663年頃)です。いずれも1961年に国の重要文化財に指定されました。
ただし「江戸時代の門が残る」といっても、建物全体が当時のままとは限りません。田安門と清水門の櫓門上部は後年に復旧整備されました。外桜田門も明治以降の再建・復原を経ています。
田安門:日本武道館のそばにある古い門
田安門は千代田区の北の丸公園北側、九段下駅から近い場所にあります。日本武道館へ行く際に通ったことがある人も多いでしょう。
現在の門は1636年に建てられたもので、環境省によると、現存する旧江戸城建築遺構のうち最古のものです。高麗門と櫓門を組み合わせた「枡形門」の構造から、敵の侵入を防ぐ工夫がわかります。
清水門:石段と石垣にも注目
清水門は北の丸公園の東側にあり、現在の門は1658年に再建されました。田安門と同じく重要文化財です。
こちらは門だけでなく、北の丸へ続く石段も見どころ。周囲の石垣と合わせて眺めると、都心に残る城郭の迫力を感じられます。
外桜田門:桜田門外の変で知られる場所
外桜田門は皇居外苑の南側、東京メトロ桜田門駅の近くにあります。幕末の1860年、大老・井伊直弼が襲撃された「桜田門外の変」で知られる門です。
事件が起きたのは門の外側で、現在の警視庁前あたりとされています。門の姿は1663年頃の建築を基に、明治以降の再建や復原を経て伝えられています。
大手門・平川門・北桔橋門も見学できる
皇居東御苑には、大手門・平川門・北桔橋門という3つの出入口があります。江戸城の本丸・二の丸・三の丸の一部を整備した庭園で、1968年から一般公開されています。
大手門は江戸城の正面玄関にあたる門でした。現在の門には戦後に再建された部分があるため、田安門などと同じ意味での「江戸時代から残る門」とは区別しましょう。
平川門は東御苑の北東側に位置し、堀や石垣と一緒に城門の景色を楽しめます。北桔橋門(きたはねばしもん)は天守台に近く、江戸城の本丸を訪ねる際に便利な入口です。
江戸城の門は無料で見学できる?
田安門・清水門・外桜田門は、周辺の一般に公開された場所から外観を見学できます。皇居東御苑も入園料・事前予約ともに不要です。ただし、櫓門の上階など、建物の内部まで自由に入れるわけではありません。
皇居東御苑の開園時間と休園日
- 3月1日~4月14日:9時~17時
- 4月15日~8月末日:9時~18時
- 9月1日~9月末日:9時~17時
- 10月1日~10月末日:9時~16時30分
- 11月1日~2月末日:9時~16時
入園は閉園30分前までです。休園日は原則月曜・金曜、12月28日~1月3日など。祝日や皇室行事による変更もあるため、出発前に宮内庁の最新案内を確認してください。
おすすめの巡り方
初めてなら九段下駅から田安門へ向かい、日本武道館の周辺を歩いて清水門を訪ねるコースがおすすめです。どちらも北の丸公園にあるため、江戸時代の門を見比べやすいでしょう。
時間に余裕があれば皇居東御苑へ移動し、平川門や大手門、天守台も見学してみてください。外桜田門まで足を延ばせば、幕末の歴史にも触れられます。
まとめ
江戸城の内堀周辺には、現在も歴史ある門が残っています。田安門・清水門・外桜田門は国の重要文化財で、皇居東御苑の大手門・平川門・北桔橋門も見学できます。
建築当時の部分と復元された部分を知ってから歩くと、いつもの皇居周辺が少し違って見えるかもしれません。