2026年10月17日、セ・リーグ3位の横浜DeNAベイスターズが阪神に4連勝し、2年ぶりの日本シリーズ進出を決めました。
リーグ優勝は阪神なのに、なぜ3位のDeNAが日本シリーズに出られるのでしょうか。
答えは、プロ野球ではレギュラーシーズンの優勝と日本シリーズ出場権が別々に決まるからです。上位3球団が争うクライマックスシリーズ(CS)を勝ち抜けば、3位でも日本一を目指せます。
ただし今回は、2026年からCSのルールが改定されたばかり。それでも阪神が敗退したことで、制度のあり方を考える材料がまた一つ増えました。
DeNAはなぜ3位から日本シリーズに進めた?
今年の阪神は79勝62敗2分でセ・リーグを制覇。一方のDeNAは71勝69敗3分の3位でした。両チームのゲーム差は7.5です。
143試合をかけて積み上げた成績では阪神が上。それでも短期決戦のCSでは、DeNAが一度も負けませんでした。
巨人に2連勝、阪神に4連勝
DeNAはまずファーストステージで2位の巨人に2連勝。続くファイナルステージでは、阪神を相手に3試合連続の完封勝利を収めました。
10月17日の第4戦は、それまでの静かな投手戦とは一転して激しい展開に。DeNAは9回表、4対5と追い詰められながらも、2死から三森大貴選手の適時打などで一挙4点を奪いました。
結果は8対5。阪神には最初から1勝のアドバンテージがありましたが、DeNAが実際の試合で4連勝し、日本シリーズ行きを決めたのです。
甲子園で起きた大逆転は見事なものでした。ただ、リーグ優勝チームが日本シリーズに出られないという結果に、複雑な気持ちになるファンがいるのも自然でしょう。
最終戦の映像はスポーツナビの試合動画ページ、全6試合のスコアはDeNA公式CS特設ページで確認できます。
CS制度がおかしいと言われる理由と2026年の新ルール
CSではレギュラーシーズンの2位と3位がまず対戦し、その勝者が優勝チームに挑みます。ファイナルステージを勝ち抜いた球団が日本シリーズに出場する仕組みです。
長いシーズンで優勝しても、日本シリーズ出場が保証されない。これがCSをめぐる議論の中心にあります。
今年から優勝チームのアドバンテージが最大2勝に
実は2026年から、レギュラーシーズンの成績をより重く扱うルールが導入されました。
ファイナルステージでは従来、優勝チームに1勝のアドバンテージが与えられます。しかし今年からは、次のいずれかに該当すると2勝に増えます。
- 優勝チームとCSファーストステージ勝者のゲーム差が10以上
- ファーストステージ勝者のレギュラーシーズン勝率が5割未満
通常は最大6試合で、アドバンテージを含めて先に4勝したチームが突破。2勝のアドバンテージがある場合は最大7試合で、先に5勝したチームが突破します。
阪神はなぜ2勝もらえなかった?
阪神とDeNAの差は7.5ゲームで、10ゲーム差には届きませんでした。また、DeNAの勝率は.507で5割以上です。
そのため、阪神のアドバンテージは従来どおり1勝でした。
仮に2勝のアドバンテージが適用されていれば、DeNAが4連勝した時点でも決着せず、次の試合が行われることになっていました。
もちろん、ルールが違えば采配や試合展開も変わります。「2勝あれば阪神が勝った」とは言い切れません。それでも、制度の違いが大きいことはよく分かります。
CSは廃止したほうがいい?
批判する立場から見れば、143試合で優勝したチームが、わずか数試合で日本シリーズ出場を逃すのは納得しにくいところです。
一方、CSがあることで優勝争いから離れたチームにも3位以内という目標が残ります。シーズン終盤まで多くの球団が競い合い、ファンが楽しめる試合も増えるわけです。
リーグ優勝の重みを守るか、最後まで順位争いを盛り上げるか。どちらにも理由があるため、簡単に答えを出せる問題ではありません。
DeNAの下克上は今回が初めてではない
実はDeNAは、過去にも3位から日本シリーズへ進出しています。
2017年は広島、2024年は巨人を突破
2017年はリーグ3位から阪神、広島を破って日本シリーズへ。当時の広島はDeNAに14.5ゲーム差をつけて優勝しており、大きな話題になりました。ただし、日本シリーズではソフトバンクに敗れています。
2024年にも3位から阪神、巨人を撃破。今度は日本シリーズでソフトバンクを4勝2敗で下し、1998年以来26年ぶりの日本一を達成しました。
そして2026年、またしても3位からの日本シリーズ進出です。しかもCSは6戦全勝。短期決戦で勝ち切るDeNAの強さが、改めて印象に残りました。
日本シリーズは10月24日に開幕
2026年の日本シリーズは10月24日、横浜スタジアムで開幕予定です。相手はパ・リーグのソフトバンク。2024年と同じ顔合わせになりました。
DeNAが再び日本一になれば、3位からの快進撃として語り継がれるでしょう。
ただし、DeNAの勝利をたたえることと、CSの仕組みに疑問を持つことは別の話です。今回の結果は、レギュラーシーズンの優勝にどれだけの価値を持たせるべきか、改めて考えるきっかけになりそうです。
