チョコザップはまだ流行ってる?他社が真似しにくい理由と現在

一時期、街のあちこちで見かけるようになった「チョコザップ(chocoZAP)」。月額3,278円(税込)という安さと、気軽に立ち寄れるコンビニジムとして話題になりました。

ところが最近は、以前ほどテレビCMを見かけなくなり、「まだ流行っているの?」「もうブームは終わった?」と気になる人もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、チョコザップは一時的に会員数を減らしたものの、2026年には再び増加しています。国内店舗数も2,000店を突破しました。

なぜチョコザップはここまで広がったのか。最新の決算数字と経営戦略から、その強さと弱点を見ていきます。

目次

チョコザップはまだ流行ってる?2026年の会員数と店舗数

チョコザップは2022年にスタートしたRIZAPグループの低価格ジムです。2026年8月13日時点の会員数は116.7万人。8月14日時点の国内店舗数は2,030店に達しています。

かつてのような急拡大ブームは落ち着いたものの、サービスそのものが衰退しているとはいえません。

2025年に会員数が24万人以上減っていた

2024年5月に120万人だった会員数は、2025年5月には135万人に増加。しかし、同年11月には110.5万人まで減りました。半年間で24.5万人の減少です。

ただ、この減少には会社側の経営方針も関係していました。RIZAPグループは広告宣伝や新規出店を抑制し、株主優待による無料利用や法人向けトライアル会員の運用も見直しています。

つまり、減った人数をそのまま「不満を持って退会した人」と考えることはできません。その後、2026年5月には116.1万人、8月には116.7万人へ回復しました。ピーク時には届かないものの、再び増加に転じています。

会員数より注目したい「既存店95%が黒字」

2026年4〜6月の既存店1,842店舗のうち、1,749店舗が3か月連続で黒字となりました。割合にすると95.0%です。

さらにRIZAPグループは、2024年4月から2026年3月までに、店舗の損益分岐点となる会員数を半減させたと説明しています。以前より少ない会員数でも採算が取れる運営に近づいたということです。

なお、95%という数字は対象既存店の店舗単位の黒字割合で、会社全体の利益率ではありません。それでも、会員数だけを追いかける拡大路線から、収益性を重視する段階へ移っていることがうかがえます。

ライザップは真似されたのにチョコザップが真似しにくい理由

RIZAPグループといえば、もともとは高額パーソナルジム「ライザップ」で知られる会社です。芸能人のビフォーアフターを見せるCMは大きな話題になりました。

その後、パーソナルトレーニングや食事指導を提供する競合サービスも広がりました。ライザップのブランド力や指導品質まで簡単に真似できるわけではありませんが、専属トレーナーによる指導と食事管理という基本的な仕組みは、他社も導入できます。

一方、チョコザップの強みは、個々の店舗の設備だけではありません。

ジムの設備よりも「どこにでもあること」

チョコザップのトレーニングマシンは、特別に珍しいものばかりではありません。無人ジムという仕組みも他社が導入できます。

それでも、全国2,000店舗を超える店舗網は大きな武器です。自宅近くの店舗だけでなく、職場の近くや外出先でも利用できる。会員は原則として全国の店舗を使えるため、生活の中で運動する場所を選びやすくなっています。

後発企業が同じ月額料金でジムを開いても、この店舗網まで短期間で整えるには、多額の投資と時間が必要です。

月額3,278円で利益を出す仕組みが難しい

チョコザップはスタッフを常駐させないことで人件費を抑え、入退館や各種手続きをアプリで管理しています。

ただし、無人だからといって何もしなくてよいわけではありません。マシンの修理、清掃、防犯、利用者からの問い合わせ対応は必要です。

RIZAPグループは巡回体制や修理の内製化などで運営を効率化してきました。2026年8月の決算発表では、マシン故障率が1.60%まで改善したと説明しています。

店舗が多いほど管理は複雑になりますが、設備調達やシステム開発などでは規模のメリットを生かせます。安い無人ジムを一店舗作ることと、安いまま全国で運営し続けることは、別の難しさがあるのです。

そもそもジムに行かなかった人を顧客にした

従来のフィットネスジムは、運動したい人や筋肉を鍛えたい人が通う場所でした。ところがチョコザップは、運動に苦手意識がある人や、ジムに通ったことがない人にも利用しやすいサービスを目指しました。

セルフエステやセルフ脱毛など、運動以外のサービスを導入したのも特徴です。なお、利用できる設備は店舗によって異なります。

従来のジム利用者を奪うだけでなく、ジムに行く習慣がなかった人を新たな顧客にする。ここにチョコザップらしい発想があります。

チョコザップは今後どうなる?新サービスと残された課題

チョコザップは2026年、従来の店舗を増やすだけでなく、サービスの内容も変え始めています。その一つが、本格的なトレーニング設備を導入する「ちょこガチ」です。

これまでのチョコザップは初心者が気軽に使えることを重視してきました。しかし、運動を続けているうちに、もっと本格的なトレーニングをしたくなる人もいるでしょう。

そこで一部店舗ではダンベルやベンチ台、ケーブルマシンなどを導入。女性専用店舗の展開など、利用者が長く通いたくなるための工夫も始まっています。

無人運営ならではの課題も

店舗数が増えるほど難しくなるのが、清掃や設備管理、防犯などの問題です。会費が安くても、マシンが故障したままだったり、清掃が行き届かなかったりすれば、利用者は離れてしまいます。

2026年にはアプリ内で店舗の状態を把握する仕組みも見直されました。店舗を増やすだけでなく、どの店舗でも安心して使える状態を維持できるかが重要です。

目指すのは国内8,000店舗

RIZAPグループは、将来的に国内8,000店舗規模を目指す方針を掲げています。そのために力を入れているのが、フランチャイズ方式です。

ただし、8,000店舗はあくまで目標です。地域によって需要は異なり、店舗を増やせば必ず利益が増えるわけではありません。

まとめ:チョコザップはブームから定着の段階へ

2026年のチョコザップは、かつてのような爆発的な話題性こそ落ち着いたものの、会員数は再び増加し、国内店舗数も2,000店を超えています。

ライザップが専門的な指導や身体の変化を価値にしたのに対し、チョコザップは低価格と身近な便利さを武器にしてきました。

無人ジムという仕組みは他社にも真似できます。しかし、全国規模の店舗網を作り、低価格で維持しながら利益を出す仕組みまで再現するのは簡単ではありません。

今後は安さと便利さを保ちながら、利用者が長く通いたくなるサービスに育てられるかが問われそうです。

参考:RIZAPグループ決算資料/チョコザップ公式

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