「レンタルなんもしない人」は、本当に何もしないだけで生活しているのでしょうか。
一緒にいるだけでお金がもらえるという不思議なサービス。しかも本人には妻と子供もいます。家族の生活費はどうしているのか、気になりますよね。
調べてみると、活動初期は貯金を取り崩して生活していた一方、依頼者からの謝礼や書籍の印税、原稿料など、複数の収入源があったことがわかりました。
レンタルなんもしない人は本当にこれで生計を立てている?
「レンタルなんもしない人」は、森本祥司(もりもと・しょうじ)さんが2018年6月に始めたサービスです。
1人では入りづらい店への同行や、誰かにいてほしい場面に出向き、飲食と簡単な受け答え以外は基本的に何もしません。
2025年の本人インタビューでも、レンタルなんもしない人の活動に専従していると紹介されています。
ただし「レンタル料金だけで家族を養っている」というイメージは少し違います。過去には書籍の印税や原稿料、取材謝礼なども収入になっていました。
つまり「何もしない」という活動自体が話題になり、出版やメディアの仕事にもつながっているのです。
月収や年収はいくら?過去には月35万円のことも
転職情報サイト「20’s type」の本人インタビューでは、当時の月収が数万円から35万円程度と紹介されていました。
ただし、これは毎月35万円を稼いでいたという意味ではありません。レンタルの謝礼だけでなく、印税や原稿料などを合わせた金額で、月によって差がありました。
単純に35万円を12倍して年収420万円と考えるのは早計です。
2026年現在の月収・年収について、公開された本人の説明から具体的な金額は確認できていません。
本やテレビ出演も収入につながる?
森本さんの活動は書籍化され、ドキュメンタリー番組でも取り上げられました。2020年にはNEWSの増田貴久さん主演でドラマ化もされています。
ただし、ドラマ化によって本人にいくら入ったのか、現在の印税収入がどれほどあるのかは公表されていません。
注目度が高いことと、毎月安定して稼げていることは別の話。ここは分けて見ておきたいところです。
レンタル料金はいくら?無料から有料、自由設定まで
このサービスは、始めたころから同じ料金だったわけではありません。
2018年の開始当初は基本無料
最初は交通費や飲食代などの実費を依頼者に負担してもらう方式でした。別途お金を渡したいという依頼者からの謝礼を受け取ることもあったそうです。
2019年の取材では、森本さん自身が会社員時代の貯金を取り崩して生活していると説明しています。
2019年に1件1万円で有料化
2019年9月には、今後成立する依頼について1件1万円を受け取るという本人の告知が話題になりました。
その後も料金には変更があり、2023年には基本3万円という設定が紹介されたこともあります。
2025年の取材でも料金の説明が異なる
2025年1月公開の仕事術インタビューでは「依頼料1万円」と案内されていました。
一方、2025年の取材をもとにした「ダイヤモンド・ザイ」のインタビューでは、本人が料金を自由設定にしていると説明しています。
取材時期や運用の違いがあるため、過去の記事に載っている金額がそのまま現在の料金とは限りません。実際に依頼する場合は、本人のXで最新の受付条件を確認するのがよさそうです。
妻は働いている?子供との生活費はどうしていた?
森本さんは結婚しており、息子が1人います。
2019年のインタビューでは、妻がイラストレーターとして働いていることを明かしていました。また、収入管理や請求書の処理を妻が担当していたという話もあります。
ただ、夫婦で働いていたとはいえ、当時の家計に十分な余裕があったわけではなさそうです。
森本さんは会社員時代の貯金を取り崩して生活していると説明していました。最初から「何もしない仕事」で安定した収入を得ていたわけではなかったんですね。
現在の妻の仕事や夫婦の収入分担、生活費の内訳は公開されていません。妻の収入だけで家計を支えているという見方も、本人の説明に裏付けられたものではありません。
大阪大学大学院卒!なぜ「なんもしない人」に?
森本さんは1983年生まれ。大阪大学大学院で地震に関する研究に取り組み、修了後は教材の執筆・編集などの仕事を経験しました。
その後はライターの仕事にも取り組みましたが、自分には合わないと感じたそうです。
2019年のインタビューでは、人からおごってもらう活動をする「プロ奢ラレヤー」の存在も、サービスを考えるきっかけの一つだったと語っています。
何か特別な技術を提供するのではなく、ただ自分がそこにいることを必要とする人がいるのではないか。そんな発想から生まれたのが「レンタルなんもしない人」でした。
高学歴なのに何もしないなんてもったいない、と感じる人もいるかもしれません。でも本人にとっては、無理に自分を変えて働くより、ずっと自然な生き方だったようです。
実際には何を頼まれる?山手線を16時間半も周回
依頼内容もなかなかユニークです。
1人では入りにくい店に同行したり、ゲームの人数合わせをしたり。学生の卒業記念に付き合い、山手線を約16時間半、13周したというエピソードもあります。
ただ座っているだけでも、16時間半となれば相当な根気が必要そうですよね。
とはいえ、依頼者にとっては気軽に誘える友人がいなかったり、親しい人には頼みにくい事情があったりするもの。
知らない人だからこそ、余計な気遣いをせず一緒にいられる。そこにこのサービスならではの価値があるのかもしれません。
2026年現在も活動している?
2025年3月公開のインタビューでは、レンタルなんもしない人として活動を続けていると紹介されていました。
さらに2026年8月には、マイナビのインタビューに登場し、物欲との向き合い方や自分らしい生き方について語っています。
ただし、取材に登場していることと、今も同じ料金・同じ件数で依頼を受けていることは別です。最新の依頼受付状況は本人のXで確認してください。
まとめ|「なんもしない」仕事の収入は意外と複雑
レンタルなんもしない人は、実際に「何もしない自分を貸し出す」活動を仕事として続けてきました。
ただし、収入は依頼料だけではなく、謝礼や書籍の印税、原稿料なども含まれていました。活動初期には貯金を取り崩して生活していたことも本人が話しています。
何もしないだけで楽に稼げる仕事、というわけではなさそうです。
それでも長く続いているのは、何かをしてもらうより、ただ誰かにいてほしいという需要があるからなのでしょう。
「なんもしない」が仕事になるなんて不思議ですが、話を知るほど、人との距離感について考えさせられますね。