6歳の猫に、進研ゼミから小学校入学に向けた案内が届いた――。そんな投稿がXで話題になっています。
驚くのは、宛名が猫の本当の名前「萌奈椛(もなか)」で、年齢まで一致していたこと。飼い主は猫の名前で資料請求した覚えがないといいます。
結論からいうと、情報の入手経路は明らかになっていません。ベネッセは個人情報の漏えいを否定し、動物病院アプリ「ペットPASS」から進研ゼミへの情報連携も否定しています。
では、なぜ猫が小学1年生の候補になったのでしょうか。飼い主の投稿、ベネッセの回答、以前話題になった犬の事例を整理しました。
進研ゼミの案内が6歳の猫「萌奈椛」に届いた
発端は2026年10月20日、Xユーザーの飼い主が公開した投稿です。自宅に届いた進研ゼミの案内には「萌奈椛様 6歳」と書かれていました。
萌奈椛(もなか)ちゃんは実在する6歳の飼い猫。名前も年齢も合っていますが、もちろん小学校へ入学する予定はありません。
飼い主のX投稿は本人のアカウントから確認できます。
実際の案内の写真はITmedia NEWSの取材記事で確認してください。
飼い主はITmedia NEWSの取材に、猫の名前で資料請求やアンケート回答をしたことはなく、進研ゼミから案内が届いたのも初めてだと説明しています。
珍しい漢字の名前まで一致しているだけに、単なる宛名の打ち間違いとは思いにくい出来事です。
猫の情報はどこから?ペットPASSとベネッセの説明
飼い主が挙げた3つの心当たり
飼い主はXで、情報の出どころとして過去の進研ゼミ受講歴、ペット保険、動物病院で使うアプリ「ペットPASS」の3つを考えたと投稿しています。
ITmedia NEWSによると、ペットPASSには萌奈椛ちゃんの漢字の名前と生年月日、飼い主自身の氏名・住所を登録していたそうです。
ペットPASSは動物病院の受付・予約に使うサービスで、ベネッセスタイルケアグループが管理しています。
登録情報の種類だけを見ると、進研ゼミの案内に記載された名前や年齢、送付先につながる情報がそろっていることになります。
ただし、アプリに登録していたことと、その情報が進研ゼミへ渡ったことは別問題です。
問い合わせ担当者は可能性に言及、広報は否定
飼い主がベネッセの窓口に問い合わせたところ、担当者は店頭やインターネットのアンケートなどを通じて情報が伝わった可能性を説明したといいます。
さらにペットPASSを利用していると伝えると、アプリの情報が進研ゼミ側に伝わった可能性にも言及したそうです。
一方、ITmedia NEWSの取材に対するベネッセ広報の説明は異なりました。
広報は個人情報の漏えいを否定。ペットPASSの運営側にも確認したうえで、登録情報を進研ゼミのダイレクトメールに連携することはないと回答しています。
つまり、窓口担当者が述べたのは可能性であり、会社として情報連携を認めたわけではありません。
ベネッセは個別の情報取得経路や調査内容について、個人情報保護やセキュリティの観点から回答を控えています。
現時点で「ペットPASSから漏れた」「ベネッセがペットの名簿を買った」などと断定できる証拠はありません。
案内が届いたことは個人情報漏えいを意味する?
身に覚えのない案内が届くと、情報流出を疑いたくなるものです。
ただ、ダイレクトメールが届いた事実だけでは、不正アクセスや外部への漏えいがあったとは判断できません。
過去の資料請求やイベント、キャンペーンなどで登録された情報が案内に利用されることもあります。ベネッセも、事前に利用目的を示し、同意を得て提供された情報を案内に使う仕組みを説明しています。
とはいえ、今回どの経路で「萌奈椛様 6歳」という情報が登録されたのかは不明です。そこが今回のニュースで最も気になる点でしょう。
犬にも進研ゼミが届いていた!水川かたまりの愛犬の事例
実は、進研ゼミの案内がペットに届いた話は今回が初めてではありません。
お笑いコンビ「空気階段」の水川かたまりさんは、愛犬「そら豆」くん宛てに進研ゼミ小学講座の案内が毎月届くと明かしています。
そら豆くんはチワワとダックスフンドのミックス犬で、2026年当時7歳。水川さんによると、3月ごろから「水川そら豆」宛ての案内が届くようになったそうです。
この話は6月配信のTBSラジオ「空気階段の踊り場」のアフタートークで語られ、7月1日に弁護士ドットコムニュースがベネッセへ取材しました。
さらに9月13日の映画「ファーストボイス」完成披露試写会でも、水川さんが紹介。共演した綾瀬はるかさんも、そら豆くんを息子だと思われているのではないかと興味を示していました。
水川さんは届いた冊子の漫画を自分で読んでいるそうで、犬史上初の進研ゼミ契約を考えるという冗談も披露しています。
猫の萌奈椛ちゃんは6歳、犬のそら豆くんは7歳。どちらも人間なら小学校入学前後の年齢という共通点があります。
ペットの生年月日が子どもの情報として扱われたのでは、という推測はできますが、両者の登録経路が同じだったかどうかも分かっていません。
犬の事例でベネッセは何と回答した?
弁護士ドットコムニュースの取材に対し、ベネッセは個人情報を法令に基づいて適切に管理していると説明しました。
また、本人などから問い合わせがあれば、登録経緯について個別に説明できると回答。案内が不要なら発送停止や登録情報の削除にも対応するとしています。
今回の萌奈椛ちゃんについても、問い合わせ窓口は登録情報を削除し、案内を停止すると飼い主に伝えたそうです。
身に覚えのない進研ゼミの案内が届いたら?
今回のニュースを見て、自宅にも知らない名前や覚えのない年齢の案内が届いた経験を思い出した人もいるかもしれません。
その場合は、まず宛名や年齢、送付先を確認し、ベネッセの問い合わせ窓口に登録経緯を尋ねる方法があります。
案内が不要なら、発送停止や登録情報の削除を依頼することもできます。ただし、個別の取得経路について必ず詳しい説明が得られるとは限りません。
なお、Xに封筒や宛名の写真を投稿する場合は、住所だけでなくバーコードや管理番号なども隠しておくと安心です。今回の飼い主も、バーコードが見えていた写真を修正して投稿し直しています。
まとめ:猫の名前と年齢が伝わった理由はまだ不明
6歳の猫・萌奈椛ちゃんに進研ゼミの案内が届いた理由は、2026年10月27日時点では明らかになっていません。
ベネッセは情報漏えいを否定し、ペットPASSから進研ゼミへの情報連携も否定しています。
一方で、水川かたまりさんの愛犬にも同じような案内が届いていたことから、ペットが小学生向けの案内対象になった例が複数あることは確かです。
猫も犬も、本人たちは進研ゼミを申し込むつもりなどないはず。笑ってしまうような出来事ですが、登録した情報がどこでどう使われるのかという、気になる問題も残しています。