元AKB48の板野友美さんと小嶋陽菜さん。今では2人とも、ファッションブランドを育てる経営者です。
では、ビジネスの規模はどちらが大きいのでしょうか。
公開された数字では、小嶋さんが率いるheart relationの2026年3月期売上高は約55億円。一方、板野さんの「年商50億円」は将来の目標であり、現在の売上ではありません。
しかも小嶋さんは、2026年に保有株式を売却し、約18億2,000万円の譲渡対価を得る取引を成立させています。ただし、その全額が現金の手取りというわけではありません。
同じAKB48出身でも、ここまで事業の育て方が違うのは興味深いところ。会社の売上と本人のお金を分けながら比べます。
板野友美と小嶋陽菜のビジネスを比較
| 比較項目 | 板野友美 | 小嶋陽菜 |
|---|---|---|
| 主力ブランド | Rosy luce | Her lip to |
| 開始年 | 2021年 | 2018年 |
| 運営会社 | Rosy luce co. | heart relation |
| 年間売上 | 正確な最新値は未確認 | 2026年3月期約55億円 |
| 大型株式売却 | 確認できず | 2024年と2026年 |
| 本人の年収・資産 | 非公表 | 非公表 |
まず押さえたいのは「年商」と「年収」の違いです。
年商は商品などを販売した会社の売上。そこから仕入れ、人件費、広告費、家賃などを支払うため、経営者が同じ金額を受け取れるわけではありません。
板野友美はブランドをどう成長させている?
2人で始めたRosy luce
板野さんがRosy luceを立ち上げたのは2021年。2022年に法人化しました。
2025年のAnyMind Groupとの対談では、最初は2人でオンラインショップの構築から発送まで手掛けていたと話しています。
華やかな芸能人ブランドというイメージとは裏腹に、立ち上げ期は地道な作業の連続だったようです。
花柄などのデザインを軸にファンを獲得してきましたが、経営では課題もありました。予約販売が中心だった頃には、購入から商品到着まで約2か月かかるケースもあったそうです。
年商50億円は目標、現状の売上とは別
板野さんはテレビ番組で、年商50億円を目指すという目標を語っています。
ただし、50億円をすでに売り上げたという発表ではありません。
Rosy luceの直近の正確な売上や利益、板野さん個人の役員報酬については、比較できる公開決算資料を確認できませんでした。
ここを推測で埋めてしまうと、ビジネス比較ではなく年収の噂話になってしまいます。
AnyMindとの提携は大きな転機に
2025年9月にはAnyMind Groupとの業務提携を発表しました。
ECの運営、SNS分析、在庫・物流管理、TikTok Shopの立ち上げ、海外向け発信などを支援してもらう計画です。
本人のセンスとファンの支持を生かして商品を作る段階から、データと仕組みで事業を拡大する段階へ。そんな変化が見えます。
板野さんはアイドル育成にも取り組んでいますが、複数事業の合計売上や利益は確認できません。今後は実績の数字が公表されるかにも注目です。
小嶋陽菜は年商55億円規模!株式売却はいくら?
Her lip toを複数ブランドに成長させた
小嶋さんが2018年に始めたHer lip toは、洋服だけでなく美容商品やランジェリーへと展開を広げました。
運営するheart relationの2026年3月期売上高は約55億円。前年から約26%伸び、親会社yutoriの成長を支える事業になっています。
もちろん、55億円は小嶋さんの年収ではありません。それでもブランドが一過性の話題ではなく、継続して商品を売る事業に成長したことが分かります。
株式売却の取引額は合計約36.4億円
さらに注目したいのが会社の株式です。
yutoriは2024年にheart relationの株式51%を約16億8,300万円で取得。2026年4月には残り49%を19億6,000万円で取得し、完全子会社化しました。
2回の取得額を合計すると約36億4,300万円になります。
ただし、これは複数の株主から株式を取得した会社側の取引総額。小嶋さん個人が36億円を受け取ったわけではありません。
小嶋陽菜個人への対価は約18.2億円
2026年の株式譲渡については、小嶋さん個人への対価が約18億2,000万円と報じられています。
そのうち約1億1,663万円相当は現金ではなく、yutori株式で受け取る仕組みです。
株式で受け取った分は、すぐに使える現金とは異なります。また、株式売却には税金や取得費などが関わるため、約18億円をそのまま「手取り」と呼ぶのも正確ではありません。
2024年の売却分を含めた本人の正確な受取総額や、税引き後の資産額も不明です。
とはいえ、ブランドを育てて企業価値を高め、株式売却という形で大きな対価を得たことは、経営者として際立つ実績でしょう。
会社を売って終わり、ではない
小嶋さんは2026年の取引でyutoriの株主にもなりました。
自分の会社の株式を手放しつつ、成長する企業グループの株主として関わる。単に洋服を販売するだけとは違う、資本を使ったビジネスの広がりがあります。
結局、どちらが稼いでいる?
公開された売上規模と株式売却の実績で比較すれば、現時点では小嶋陽菜さんが先行しています。
ただし、板野さんの事業の正確な売上と利益が分からない以上、個人年収や資産を比べて「どちらがお金持ち」と断言することはできません。
板野さんは、自分の世界観を持つブランドを海外にも広げようとする拡大期。小嶋さんは、ブランドを大きく育てた先に、上場企業への株式売却まで実現した段階です。
かつて同じステージに立っていた2人が、卒業後にはそれぞれ違う経営の道を歩んでいる。AKB48時代とは別の意味で、これからの活躍を比べる楽しみがありそうです。