SKY-HI(日高光啓)さんが立ち上げた音楽事務所「BMSG」の決算が、SNSで話題になっています。
2026年6月期の純利益は、なんと46億900万円。前年の約23億5,000万円から、ほぼ倍増しました。
BE:FIRSTやHANAの勢いは知っていても、「事務所そのものが、そんなに利益を出しているの?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。
実はBMSGの面白さは、ヒット曲を生み出すことだけではありません。オーディションからライブ、ファンコミュニティまで、会社を応援したくなる仕組みを作っているのです。
BMSGの純利益46億円は本当?決算公告を確認
2026年10月15日に官報に掲載された第6期決算公告によると、BMSGの当期純利益は46億900万円。前期比96.2%増でした。
| 決算期 | 純利益 |
|---|---|
| 2022年6月期 | 約10.8億円 |
| 2023年6月期 | 約12.5億円 |
| 2024年6月期 | 約20.0億円 |
| 2025年6月期 | 約23.5億円 |
| 2026年6月期 | 約46.1億円 |
2022年6月期から利益は増え続け、4年間で約4.3倍になりました。
総資産も2026年6月末時点で約203億円、利益剰余金は約112億円。2020年設立の会社としては、目を引く数字です。
ただし、利益剰余金がそのまま現金預金を意味するわけではありません。また、決算公告に売上高は掲載されておらず、利益率は計算できません。
SNSでは大手外食チェーンやエイベックスとの比較も見かけますが、連結決算と単体決算、決算期や事業内容が異なる企業を純利益だけで比べるのは注意が必要です。
なお、この46億円は会社の純利益であって、SKY-HIさん個人の年収ではありません。役員報酬などの金額も、今回の公告からは分かりません。
BMSGはなぜ儲かる?人気グループだけではない仕組み
デビュー前からファンが生まれるオーディション
BMSGの成長を語るなら、まず外せないのが2021年にデビューしたBE:FIRSTです。
オーディション「THE FIRST」では、参加者が悩みながら成長する姿も公開されました。デビューした瞬間から、彼らの歩みを長く見守ってきたファンがいたわけです。
その後はMAZZEL、STARGLOWなども誕生。ちゃんみなさんと組んだ「No No Girls」からはHANAが生まれました。
完成されたスターを売り出すだけでなく、スターが生まれる過程そのものに物語がある。これはBMSGの大きな特徴だと思います。
もちろん、人気の理由はアーティスト自身の実力やスタッフの仕事があってこそ。オーディションを開催すれば必ず成功するわけではありません。
ライブ・グッズ・配信へ広がる事業
音楽ビジネスは、CDやストリーミングの再生数だけで成り立つものではありません。
ライブのチケット、グッズ、映像作品、企業とのタイアップなど、ファンとの接点が増えれば事業の幅も広がります。
分かりやすい例が、BMSG所属アーティストが集結する「BMSG FES」です。
2026年10月10〜12日にお台場で開催された「BMSG FES’26」は、主催者発表で3日間延べ10万人超を動員しました。
しかもライブは会場だけで完結しません。今回のフェスはPrime Videoで有料配信され、アーカイブ販売も行われています。
もっとも、動員10万人がそのまま10万人分の利益になるわけではありません。ステージ制作、出演、会場運営などの費用も必要です。
今回の決算は2026年6月期なので、10月開催の「BMSG FES’26」の収支が46億円の利益に含まれるわけでもありません。ここは時期を混同しないようにしたいところです。
会社がどんなライブを作っているのかは、BMSG公式YouTubeの映像からも伝わります。
月額5,000円のB-Townはどれくらい稼ぐ?
もう一つ、SNSで注目されたのがBMSGのオンラインコミュニティ「B-Town」です。
アーティスト別のファンクラブとは別に、SKY-HIさんの発信や会社の取り組みを追いかけられる場所。上位の「Architect」コースは月額5,000円です。
仮にこのコースに1万人が加入していれば、月の会費売上は5,000万円、年間では6億円になります。2万人なら年12億円です。
ただし、これは会員数を仮定した単純計算。現在の実会員数やB-Townの売上が公表されているわけではなく、会社の利益にいくら貢献したかも不明です。
会費からはサービス運営やコンテンツ制作の費用も発生します。それでも、ライブや新曲の発売時期に限らず、継続してファンとつながれる仕組みを持つことには意味がありそうです。
アーティストだけでなく、会社の考え方や挑戦を応援する。BMSGはそんなファンとの関係も育ててきました。
SKY-HIは経営者として何がすごい?今後の課題も
SKY-HIさんはAAAのメンバーとして活動し、ソロでもキャリアを築いてきました。その経験を携えて2020年9月に立ち上げたのがBMSGです。
掲げたミッションは「才能を殺さないために。」。
才能を見つけるだけではなく、本人が力を発揮できる場所を作る。そんな発想が、オーディションや育成のあり方にも表れているように感じます。
私が特に面白いと思うのは、SKY-HIさんが自分一人の人気を大きくするのではなく、次々と新しいアーティストが活躍する土台を作ろうとしていることです。
人気グループが増えればライブやグッズの機会も増えますし、フェスでは別々のファンがほかのアーティストを知るきっかけにもなります。
もちろん、これは公開情報から考えられる強みであって、46億円の利益の内訳を証明するものではありません。
そして、事業が大きくなれば課題も増えます。新人育成への投資、所属アーティストの活動環境、海外展開に必要な人材や費用など、今後も判断が求められるでしょう。
BMSGは経営体制の整備や海外展開にも取り組んでいます。国内での成功を次の成長につなげられるかが、これからの見どころです。
まとめ|46億円より気になるBMSGのこれから
2026年6月期に純利益46億900万円を計上したBMSG。数字だけでも驚きますが、そこに至るまでの歩みを追うと、さらに興味深い会社です。
BE:FIRSTやHANAといったアーティストの活躍に加え、オーディション、ライブ、配信、コミュニティ運営と、ファンとのつながりを広げる仕組みを作ってきました。
とはいえ、事業別の収益内訳は未公表。B-Townだけで何億円稼いでいる、と断言することはできません。
音楽を作る人が、音楽を続けられる会社も作る。その挑戦がどこまで広がるのか。
SKY-HIさんの次の一手にも注目したいですね。
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