風邪をひきたくない季節、マヌカハニーを毎日食べるとよいと聞いたことはありませんか? 抗菌作用が強いといわれますが、普通のはちみつより値段が高いだけに、本当に効果があるのか気になりますよね。
結論からいうと、マヌカハニーを食べることで風邪を予防できるという十分な科学的根拠はありません。ただし、はちみつ全般には、風邪などに伴う咳を和らげる可能性が報告されています。予防と症状のケアは分けて考えるのがポイントです。
マヌカハニーは風邪予防に効果がある?
マヌカハニーは、ニュージーランドなどに生育するマヌカの花から採れるはちみつです。特徴はメチルグリオキサール(MGO)という成分を含むこと。実験室では、細菌の増殖を抑える作用が研究されています。
抗菌作用があっても風邪を防げるとは限らない
一般的な風邪の多くはウイルスが原因です。実験室で細菌に作用したとしても、人が食べたときにウイルス感染を防げるとは限りません。国立健康・栄養研究所の公開資料でも、マヌカハニーによるインフルエンザなどの予防効果を検討した報告は見当たらないと整理されています。
「抗菌成分が多い=風邪をひかなくなる」というイメージだけで高価な商品を選ぶのは、少し早計かもしれません。
喉の痛みや咳には役立つ?
はちみつについては、上気道感染症の症状を調べた2020年のシステマティックレビューで、通常のケアと比べて咳の頻度や重症度が改善したという結果が報告されています。英国NICEのガイドラインでも、1歳以上の子どもの急性の咳について、症状を和らげる可能性が紹介されています。
ただし、研究の中心ははちみつ全般で、マヌカハニーだけが特別に優れていると証明されたわけではありません。また、喉の痛みそのものを治す効果や、感染を予防する効果とは別の話です。
MGOとUMFは何が違う?高い数値を選ぶべき?
店頭で見かける「MGO100+」「MGO400+」などの数字は、マヌカハニー1kgあたりのMGO含有量を示します。UMFは、MGOだけでなく品質や真正性に関わる項目も評価する認証制度です。どちらも風邪予防の効果を保証する数字ではありません。
毎日食べるならMGO100〜250でもいい?
日常の食品として楽しむなら、比較的買いやすいMGO100〜250程度も候補になります。これは予防効果が確認された推奨値ではなく、価格と食べやすさを重視した選び方です。MGO400以上を買ったからといって、風邪をひく確率が下がると示されたわけではありません。
購入時は、原産国、MGO表示、販売会社、認証情報などを確認しましょう。値段だけで品質を決めつけず、無理なく続けられるかも考えたいところです。
マヌカハニーは毎日いつ、どれくらい食べる?
マヌカハニーは薬ではなく食品なので、決まった服用時間はありません。メーカーによっては1日5〜15g程度を食べ方の目安として紹介していますが、風邪予防に効くと確認された摂取量ではありません。
朝と寝る前、どちらがいい?
朝でも夜でも、好きなタイミングで構いません。そのまま食べるほか、ヨーグルトや飲み物に加える方法もあります。スクイーズタイプならスプーンを使わずに取り出せるので、忙しい朝にも便利ですね。
一方、はちみつには糖分が多く含まれます。毎日何杯も食べる必要はなく、糖分の管理が必要な人は特に量に注意してください。寝る前に食べる場合は虫歯予防のため歯磨きも忘れずに。
普通のはちみつとの違いは?子どもにも使える?
マヌカハニーはMGOの含有量が特徴ですが、咳を和らげる研究結果は普通のはちみつにもあります。喉のケアが目的なら、必ずしも高価なマヌカハニーにこだわる必要はありません。
1歳未満の赤ちゃんには与えない
マヌカハニーを含むすべてのはちみつは、乳児ボツリヌス症の危険があるため1歳未満の赤ちゃんには与えないでください。1歳以上でもアレルギーや糖分の摂りすぎには注意が必要です。子どもの風邪予防のために毎日食べさせる必要はありません。
風邪予防のために買う価値はある?
風邪をひかないためだけに高価なマヌカハニーを買う必要性は、今の研究からは高いとはいえません。手洗い、換気、十分な睡眠、必要な予防接種など、基本的な感染対策を優先しましょう。
そのうえで、味が好きだったり、喉が気になるときの食品として楽しみたかったりするなら、マヌカハニーは選択肢のひとつ。「風邪を防ぐ特効食品」ではなく、「喉のケアにも使える、ちょっと贅沢なはちみつ」と考えると、価格にも納得しやすそうです。