葉巻をくわえ、札束を手にした上田晋也さん。まるで裏社会のボスや大富豪のように描かれた強烈なイラストが、2026年にXで再び注目されています。
この絵はテレビ朝日系『シルシルミシル』『シルシルミシルさんデー』で使われていたもの。同番組のイラスト担当として確認できるのが、キャラクタークリエイターの押田秀一さんです。なぜ上田さんがこんな姿で描かれていたのかも含めて振り返ります。
上田晋也の「大金持ち」イラストが再び注目
今回改めて注目されているのは、『シルシルミシル』で使われていた上田晋也さんの劇画調イラストです。
上田さんが札束に囲まれたり、葉巻をくわえたりと、とにかく描写が大げさ。本人の特徴はしっかり残しながら、悪党や大富豪のような姿に誇張されています。
別のX投稿でも、当時のイラストを懐かしむ声が上がっています。
単なる説明用の挿絵ではなく、絵そのものが「ボケ」として成立しているのが印象的です。
シルシルミシルの絵師は誰?イラスト担当は押田秀一
『シルシルミシル』のイラスト担当として確認できるのが、押田秀一(おしだ・しゅういち)さんです。
放送番組センターの「放送ライブラリー」に保存されている『知って見て得する情報バラエティ シルシルミシル〔1〕』のスタッフ情報には、「イラスト:押田秀一」と明記されています。
押田さんはキャラクタークリエイターとして活動し、テレビ番組のほか、CM、ゲーム、商品キャラクターなど幅広い分野のイラストを手掛けています。
ただし、今回Xで拡散されている上田さんの個々のイラストについて、押田さん本人が「この一枚を描いた」と紹介している一次資料までは確認できませんでした。そのため、正確には「『シルシルミシル』でイラストを担当していた人物が押田秀一さん」とするのが適切です。
画像は「しゃぶしゃぶ食べ放題の裏側SP」のもの
拡散されている画像を見ると、画面には「しゃぶしゃぶ食べ放題の裏側SP」、さらに「どうやったらおトクに食べられる? 最高級『ざぶとん』&ブランド豚」といったテロップが確認できます。
当時の『シルシルミシル』では「しゃぶしゃぶ温野菜」を取り上げた企画が放送され、黒毛和牛の「ざぶとん」やブランド豚、食べ放題の仕組みなどが紹介されていました。
企業や商品の「裏側」を取材し、視聴者が気になる疑問を掘り下げていくのは同番組を象徴する企画のひとつ。今回の画像も、その流れで使われたイラストとみられます。
なぜ上田晋也は悪党・大金持ちのように描かれていた?
『シルシルミシル』を覚えている人にはおなじみですが、番組では上田晋也さんを「ものすごい大金持ち」「悪いことをしていそうな人物」として扱うイジりが繰り返されていました。
もちろん、実際の上田さんが札束をばらまいていたという話ではありません。上田さんのツッコミやMCとしてのキャラクターを利用した、番組内のお約束です。
その設定を視覚的に分かりやすく、さらに大げさに表現したのが一連のイラストでした。
札束、葉巻、派手な服、豪邸、美女といった「分かりやすい大富豪」の記号をこれでもかと盛り込み、上田さんの表情まで劇画調にすることで、数秒映るだけでも笑える画面になっています。
番組を知らない世代が現在のSNSで画像だけを見ても面白いのは、この誇張の分かりやすさが大きいのでしょう。
押田秀一はどんなイラストレーター?
押田秀一さんは、自身のクリエイタープロフィールで「キャラクタークリエイター」と名乗っています。
商品キャラクターやCM、ゲーム、テレビ番組のマスコットなどを制作し、「おもしろカワイくてちょっとカッコイイ」キャラクターを描くことを紹介しています。
代表的な仕事として知られているのが、ロボットとパンダを組み合わせたキャラクター作品『パンダーゼット』です。
『シルシルミシル』の上田さんはかわいい方向とはかなり違いますが、人物の特徴を大胆にキャラクター化するという意味では、押田さんの仕事の幅広さがうかがえます。
昔のテレビ挿絵が今見ても面白い理由
テレビのバラエティ番組では、出演者が話す過去の出来事など、映像が存在しない場面を説明するためにイラストがよく使われてきました。
『シルシルミシル』の面白さは、それを単なる再現イラストで終わらせなかったところです。
特に上田さんの場合は、「また上田さんが悪いことをしている」という架空の世界観が積み重なり、イラストが出てきただけで笑えるほど番組のお約束になっていました。
今回、放送から時間が経って再びSNSで注目されているのも、描き手のクセや番組独自のユーモアが一枚の絵に残っているからなのかもしれません。
上田晋也さんを大金持ちや悪党のように描いた強烈なイラストは、『シルシルミシル』を象徴する演出のひとつでした。そして同番組のイラスト担当として記録されているのが押田秀一さんです。今見ても一瞬で番組の空気まで思い出せる、懐かしいテレビ文化のひとつと言えそうです。
