AppleのiPhone CMは誰が作ってる?制作会社と独創的な広告の秘密

iPhoneのCMは、短編映画のような映像や意外な音楽の使い方が印象的です。では、誰が企画し、どこの制作会社が作っているのでしょうか。中心となるのはApple社内のクリエイティブ部門と、Appleの広告を専門に手がける「TBWA\Media Arts Lab」です。ただし、監督や映像制作会社は作品ごとに異なります。実際の制作クレジットをもとに、その仕組みを整理します。

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iPhoneのCMを企画するのはAppleとTBWA\Media Arts Lab

Appleの広告制作に長く関わっているのが、TBWA\Media Arts Lab(メディア・アーツ・ラボ)です。広告会社TBWAのネットワークに属し、Appleのブランドコミュニケーションを専門に扱う組織として知られています。

一方、広告の企画や表現をすべて外部に任せているわけではありません。Apple社内のクリエイティブ担当者も制作に関わります。企画・コピー・アートディレクションを担う人と、実際に撮影・編集する人は別の場合があります。

そのため「AppleのCMの監督は誰?」という質問には、作品名を特定しないと一人には絞れません。日本向けと海外向けでも制作チームが違うことがあります。

実際のCMは誰が作った?監督と制作会社の実例

「Fuzzy Feelings」実写と人形アニメを融合

2023年のホリデー広告「Fuzzy Feelings」は、実写とストップモーションアニメを組み合わせた短編作品です。職場の上司への感情が変化していく物語を描き、商品の説明を前面に押し出さない演出が特徴です。

広告賞British Arrowsや監督Anna Mantzaris氏の公式サイトでは、広告会社はTBWA\Media Arts Lab、監督はLucia Aniello氏とAnna Mantzaris氏、制作会社はHungry ManとPassion Pictures、編集関連はRock Paper Scissorsと記録されています。

一つのCMにも実写監督、アニメーション制作、編集、色調整など多くの専門家が参加していることが分かります。

Apple公式「Fuzzy Feelings」本編はこちらです。

制作舞台裏の公式映像も公開されています。

監督の公式サイトで制作スタッフを見る

「Scary Fast」は発表イベントそのものをiPhoneで撮影

2023年10月のApple製品発表イベント「Scary Fast」では、プレゼンターや会場、ドローン映像をiPhone 15 Pro Maxで撮影しました。通常のテレビCMではありませんが、Appleの映像制作の考え方がよく分かる例です。

Appleの公式発表によると、撮影を率いたのはドキュメンタリー映画監督Brian Oakes氏。専門スタッフが撮影用リグやBlackmagic Cameraアプリ、Macでの編集などを組み合わせました。

つまり「スマホ一台だけで簡単に撮った」という意味ではありません。プロの撮影技術を使いながら、カメラ本体としてiPhoneを活用した企画です。

Apple公式:Scary Fastの撮影舞台裏と映像を見る

「Shot on iPhone」は写真家や映像作家も主役

「Shot on iPhone」は、iPhoneで撮影された写真や動画を広告表現に取り入れるシリーズです。2017年の「One Night on iPhone 7」では、世界各地の写真家による夜間撮影作品が使われました。

スペックを数字で説明する代わりに、実際の作品を見せることでカメラの性能を伝える仕組みです。企画ごとに参加する写真家や監督が異なるため、表現の幅も広がります。

AppleのCMが独創的に見える理由は?

性能の説明よりも体験を見せる

一般的な製品広告では、機能や価格を順番に説明することがあります。しかしAppleの映像には、使う人の体験や物語から入る作品もあります。

「Fuzzy Feelings」は人間関係を描く物語であり、「Shot on iPhone」は完成した写真や映像そのものが訴求材料です。見ている人が自然に製品の可能性を感じ取れる構成と考えられます。

映画監督やアニメーションの専門家を起用

作品ごとに異なるクリエイターを起用することも重要です。実写、ストップモーション、編集、音楽など、それぞれの専門性が合わさることで、同じブランドでも異なる表現が生まれます。

ただし、すべてのCMを有名映画監督が手がけているわけではありません。個々の作品の担当者は、広告賞のクレジットや制作会社の発表で確認する必要があります。

音楽が映像の印象を決める

AppleのCMでは、楽曲と映像のテンポが強く結びついた作品も見られます。音楽が気になってCMを検索した経験のある人もいるでしょう。

ただし、楽曲の選定者や権利処理、作曲担当は作品によって異なります。AppleのCMの音楽を一人の作曲家がすべて担当しているわけではありません。

スティーブ・ジョブズ時代の広告と現在の共通点

Appleは1997年に「Think Different」キャンペーンを始め、製品の機能だけでなくブランドの価値観を伝える広告で知られるようになりました。共同創業者スティーブ・ジョブズは、ブランドの伝え方を重視した人物です。

現在のiPhone広告をジョブズ本人が企画しているわけではありませんが、製品の数字だけでなく、それを使って何ができるのかを表現する姿勢には通じる部分がありそうです。これは広告表現を比較した考察であり、すべての作品が同じ方針で作られていると断定するものではありません。

AppleのCMの魅力は、社内チームと広告会社だけでなく、作品ごとに集まる監督や映像作家の力にもあります。気に入ったCMがあれば、作品名から監督や制作会社を探してみると、映像の楽しみ方がもう一つ増えそうです。

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