2026年10月、看護師や病院職員が患者を撮影した動画をSNSに投稿していた問題が、各地で相次いで発覚しました。
「どうしてこんなに続くの?」と驚いた人も多いはず。実は、すべての動画が10月に撮影されたわけではありません。以前の投稿が改めて拡散したケースもあり、不適切行為の発生時期と、SNSで炎上した時期を分けて見ることが大切です。
看護師の不適切動画が続出したのはなぜ?
背景として考えられるのは、最初の炎上をきっかけに、別の病院の過去の投稿にも注目が集まったことです。大阪の医誠会国際総合病院では、7月に公表済みだった問題が10月に再び拡散しました。
もう一つの特徴は、仲間内で共有したつもりの動画が外に出てしまったこと。閲覧者を制限しても、保存や転載によって拡散するおそれがあります。
ただし、全国の看護師による不適切撮影そのものが急増したという統計は確認されていません。今回目立ったのは、複数の事例が短期間に表面化したことです。
病院別に見る動画の経緯と処分
千葉西総合病院|看護師2人を懲戒解雇
千葉県松戸市の千葉西総合病院では、10月5日の夜勤中、女性看護師2人が患者や院内の様子を無断で撮影。動画には「まじ暇」「つまんねえ」などのテロップが付いていました。
病院は8日に問題を把握し、10日に撮影・投稿に関わった2人を懲戒解雇。グループ内で閲覧しただけの1人は厳重注意としました。
JR札幌病院|8月の撮影が10月に発覚
JR札幌病院では、20代の女性看護師2人が患者の動画や写真の撮影・SNS投稿に関わっていたと10月15日に発表しました。8月に撮影した動画を私的な懇親会で見せ、その様子がSNSに投稿された経緯などが説明されています。
病院は謝罪し、関係者への厳正な対応と私物スマートフォンの管理徹底を表明しました。公表時点の情報だけで解雇と決めつけないよう注意が必要です。
医誠会国際総合病院|7月の問題が再拡散
大阪市の医誠会国際総合病院では、患者の様子を撮影した不適切な投稿について7月に公表していました。10月に再び動画が広まり、病院は15日に説明。関係職員を懲戒処分とし、その後退職したと明らかにしています。
このケースは、今回の騒動が「10月に一斉に撮影された動画」ではないことを示しています。
柏厚生総合病院|関係職員を解雇
千葉県柏市の柏厚生総合病院は10月15日、院内で撮影された画像や動画を職員が個人のSNSに投稿していたと謝罪。翌16日に該当職員を解雇したと発表しました。
職種は公表されておらず、解雇されたのが看護師だったと断定するのは避けるべきです。
済生会八幡総合病院|限定公開の投稿が流出か
福岡県済生会八幡総合病院は10月21日、患者に関する動画と写真を職員が撮影した事実を確認したと発表しました。
病院は、閲覧制限のあるSNSアカウントへの投稿が第三者を通じて流出した可能性を説明。投稿や拡散の経緯について調査を続け、関係職員には規程に基づき厳正に対処する方針を示しています。
限定公開だったのになぜ流出した?
親しい友人や同僚だけが見られる投稿でも、誰かが画面を保存すれば外部に広がります。「仲間内だけだから大丈夫」という感覚と、患者のプライバシーを守る責任の間には、大きな隔たりがあります。
一方で、誰がどの動画を外部に流したのかは事例ごとに異なり、詳しい経緯が公表されていないものもあります。特定の人物やアカウントがすべてを流出させたと考える根拠はありません。
医療現場のストレスが原因なの?
報道では、患者対応など医療現場のストレスが背景にあるのではないかという専門家の見方も紹介されています。ただ、個々の職員がなぜ撮影したのかを一つの理由で説明することはできません。
患者の姿を本人の同意なく撮影して私的に共有することと、職場の負担が大きいことは別の問題です。病院には研修だけでなく、私物スマートフォンの扱いや情報共有の手順を見直すことも求められます。
解雇されたら看護師免許もなくなる?
今回、千葉西総合病院では看護師2人が懲戒解雇となりました。ただし、勤務先による解雇と看護師免許への行政処分は別の手続きです。解雇されたことだけで、免許も取り消されたという意味にはなりません。
まとめ|問題は流出より前に始まっていた
2026年10月に不適切動画が相次いで話題になったのは、過去の投稿も含めて複数の問題が表面化したためとみられます。
限定公開のつもりでも動画は外に出る可能性があります。しかし、そもそも患者を無断で撮影し、私的なSNSで共有していたことが最も重要な問題です。
患者が安心して治療を受けられるよう、各病院がどのように再発防止策を徹底するのかも注目されます。
