前WBO世界バンタム級王者の武居由樹選手が、スーパーバンタム級で再び世界の頂点を目指しています。
2026年11月26日の次戦では、日本スーパーバンタム級11位の大嶋剣心選手と8回戦で対戦することが発表されました。
武居選手といえばバンタム級で世界王者になった印象が強いため、「なぜ階級を上げたの?」「バンタム級には戻らない?」と気になった人も多いのではないでしょうか。
実は武居選手にとってスーパーバンタム級は初めての階級ではありません。ボクシング転向後にOPBF東洋太平洋王座を獲得した、いわば原点の階級です。
ここでは階級変更の背景とこれまでの経緯、11月26日の次戦、そして世界再挑戦への道筋を整理します。
武居由樹はなぜスーパーバンタム級へ?理由は減量負担も
武居由樹選手は2024年5月、ジェイソン・モロニー選手を判定で破りWBO世界バンタム級王座を獲得。その後2度の防衛に成功しましたが、2025年9月にクリスティアン・メディナ選手に4回TKOで敗れ、王座から陥落しました。
再起戦となった2026年5月2日の東京ドーム大会では、1階級上のスーパーバンタム級でWBA同級15位だったワン・デカン選手と対戦。判定2-0で勝利しています。
階級を上げた大きな背景として挙げられているのが、バンタム級での減量です。
再起戦発表時、大橋秀行会長は「バンタム級だとちょっと減量がきついと感じている部分もある」と説明し、スーパーバンタム級でどのような動きや試合内容になるかを見たいという趣旨のコメントをしています。
実際、5月の前日計量で武居選手は55.2kgでクリアし、「減量はここ最近でもいいように落ちた」「コンディションはすごくいい」と手応えを口にしていました。
つまり、単純に「バンタム級で負けたから階級を変えた」というより、以前からあった減量面の負担を踏まえ、より自然な体重で力を発揮できる階級を探ったと見るのが自然でしょう。
実はスーパーバンタム級は武居由樹の原点
「スーパーバンタム級転向」と聞くと新しい挑戦に見えますが、武居選手はもともとこの階級で実績を残しています。
プロボクシング転向後の2022年8月には、ピート・アポリナー選手を5回TKOで破ってOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得。ブルーノ・タリモ選手を相手に初防衛にも成功しました。
その後、世界王座を狙うためバンタム級へ転向し、2023年11月にOPBF王座を返上。翌2024年にはWBO世界バンタム級王者となっています。
そのため現在の流れは「初めてスーパーバンタム級に上げる」というより、世界王者になるため一度下げた階級から、実績のある階級へ戻ってきた形です。
2026年5月のワン・デカン戦は約3年5カ月ぶりのスーパーバンタム級戦でした。結果は勝利したものの、武居選手自身は「もっと成長した姿を見せたかった」と反省を口にしています。
それでも一度実戦を経験し、11月も同階級の日本ランカーとの対戦が決定。ここからはスーパーバンタム級を主戦場として世界再挑戦へ進む流れが、よりはっきりしてきました。
次戦は11月26日、大嶋剣心と対戦
武居由樹選手の次戦は2026年11月26日(木)、東京・EBARA WAVE アリーナおおたで行われます。
対戦相手はKOD LAB所属の大嶋剣心選手。発表時点で日本スーパーバンタム級11位に入る選手で、8回戦として組まれました。
大嶋選手は2025年6月、OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者だった中嶋一輝選手のタイトルにも挑戦した経験があります。武居選手にとっては、世界再挑戦へ向けて現在地を示す重要な一戦になりそうです。
同大会ではIBF世界フライ級王者・矢吹正道選手の防衛戦、WBA世界ミニマム級王者・石井武志選手の初防衛戦なども予定されています。Leminoプレミアムで独占生配信される予定です。
武居選手は9月上旬の取材でも年内の試合を計画していることを明かし、「世界王座返り咲き」へ準備を進めていると報じられていました。今回の試合は、その具体的な一歩という位置づけになります。
スーパーバンタム級で世界再挑戦はある?井上尚弥との関係も
気になるのは、武居選手がこのままスーパーバンタム級で世界王座を目指すのかという点です。
現時点で次の世界挑戦や対戦相手まで正式決定したわけではありません。ただ、5月に続いて11月もスーパーバンタム級で試合が組まれたこと、本人が世界王座返り咲きを目指していることを考えると、同階級で実績を積む可能性は高まっています。
一方、この階級には同じ大橋ジムの井上尚弥選手がいます。2026年5月には東京ドームで中谷潤人選手を破り、世界スーパーバンタム級4団体統一王座を防衛しました。
同門だけに武居選手との直接対決をすぐ想定する状況ではなく、世界王座を巡る構図は井上選手の今後の階級や各団体の王座状況によって大きく変わります。
また、バンタム級時代に注目されてきた那須川天心選手との対戦についても、武居選手が階級を上げたことで以前とは状況が変わりました。将来的な階級変更次第では再び話題になる可能性はありますが、現段階で対戦が決まっている事実はありません。
まず重要なのは11月26日の大嶋戦です。バンタム級で世界王者まで上り詰めた武居選手が、減量負担の少ないスーパーバンタム級で本来の攻撃力をどこまで取り戻せるのか。再起2戦目は、2階級で世界を狙えるかを占う一戦として注目されます。
武居由樹選手のスーパーバンタム級での戦いは、実は「新しい階級への挑戦」ではなく「原点への回帰」でもあります。かつてOPBF王座を獲得した階級で再び勝ち星を重ね、世界王者への道を切り開けるのか。11月26日の大嶋剣心戦は、その先を左右する重要な試合になりそうです。
関連記事
WBSS井上尚弥の決勝試合に豪華芸能人が集結?観客席にいた有名人一覧
那須川天心のラウンドガールは誰?新唯のプロフィールまとめ
