千葉ロッテマリーンズの一條力真投手が、23歳という若さで現役を引退することが発表されました。2024年ドラフト3位で入団したばかりの有望右腕だけに、「なぜこんなに早く引退するの?」と気になった人も多いのではないでしょうか。
一條選手は引退発表後、自身のInstagramで約1年間ファンに何も伝えられなかったことを謝罪し、復帰を目指す中で抱えていた苦悩を初めて明かしました。本人は病名や「イップス」とは明言していませんが、その言葉からは精神的な負担も大きかった可能性がうかがえます。
一條力真の引退理由は?本人がInstagramで苦悩を告白
千葉ロッテマリーンズは2026年10月4日、一條力真投手に来季の契約を行わないことを通知し、一條選手が現役を引退すると正式に発表しました。
一條選手自身も同日、Instagramを更新。「この度、現役を引退することを決めました」と報告しています。
一條選手によると、体を動かしながら復帰に向けて取り組んでいたものの、眠れない夜が続いたり、不安定になったり、ボールを握れなくなることもあったといいます。
さらに「戻らなければ」という思いがある一方、戻ることへの怖さもあり、葛藤を重ねていたことを説明。これ以上自分を追い込むことはできないと考え、現役を引退することを決めたとしています。
そのため、一條選手の場合は単純に「戦力外になったから引退した」というだけではありません。復帰に向けて取り組みながらも野球を続けることへの不安や怖さを抱え、長い葛藤の末に自ら現役生活に区切りをつけたというのが、本人の説明から分かる引退までの経緯です。
イップスや精神的な負担があった可能性は?
一條選手の「ボールを握れなくなることもあった」という告白を聞いて、投手のイップスを思い浮かべた人もいるかもしれません。
ただし、一條選手本人は「イップスだった」とは話していません。また、具体的な病名や診断名についても公表していないため、引退原因をイップスや特定の精神疾患と断定することはできません。
一方で、眠れない夜が続いたことや不安定になることがあったこと、復帰することに「怖さ」を感じていたことは本人が明らかにしています。
こうした言葉を見る限り、身体面や技術面だけでなく、野球や投球と向き合ううえで精神的な負担もかなり大きくなっていた可能性はありそうです。
本人が公表していない以上「イップスが引退理由」と決めつけるのではなく、復帰への不安や恐怖を抱えながら長期間自分自身と向き合っていた、と捉えるのが適切でしょう。
なぜ2026年は登板なし?プロ入り後の一條力真
一條力真選手は2003年2月10日生まれの23歳。茨城県出身で、常総学院高校から東洋大学へ進みました。
長身から最速153キロのストレートを投げる大型右腕として注目され、2024年のドラフト会議でロッテから3位指名を受けています。
- 名前:一條力真(いちじょう・りきま)
- 生年月日:2003年2月10日
- 出身:茨城県
- 投打:右投左打
- 経歴:常総学院高校-東洋大学-千葉ロッテマリーンズ
- ドラフト:2024年3位
プロ1年目の2025年はイースタン・リーグで12試合に登板。10回1/3を投げて15奪三振、防御率0.87という成績を残しています。
一軍のマウンドも経験しましたが、2026年は一軍、ファームともに公式戦登板がありませんでした。今回のInstagram投稿によって、その間も復帰を目指して体を動かしていたことが本人の口から明らかになりました。
大学時代にも「投げられない」苦悩があった
今回の引退を考えるうえで気になるのが、一條選手が大学時代にも投球について大きな壁にぶつかっていたことです。
2024年12月に公開されたSportivaの本人インタビューでは、東洋大学進学後に投げ方がおかしくなり、良くなったり悪くなったりを繰り返していたと振り返っています。
大学3年になると、テイクバックの際に腕が出てこないような違和感があり、無理に右腕を振ろうとしたことで、それまで意識していなかった部分に痛みが出るようになったといいます。上半身と下半身の連動も崩れ、投球フォームに苦しむ時期が続きました。
ただし、大学時代の状態と、今回本人が明かした「ボールを握れなくなることもあった」という状態が同じ原因だったのかは分かっていません。両者を直接結びつけることはできませんが、プロ入り前にも「思うように投げられない」という苦しい時期を経験していたことは本人へのインタビューから確認できます。
一條力真はイケメンでも注目!モデル志望の過去
一條選手は投手としての能力だけでなく、長身と端正なルックスでも注目されてきました。そして「モデルを目指していた」というエピソードもあります。
これは見た目から生まれたネット上の噂ではありません。2024年12月のSportivaの本人インタビューで、一條選手自身が明かしています。
大学進学後、思うような投球ができないストレスが重なり、一時は「野球をやめよう」と決意。その際、服が好きだったこともあり、次の道としてモデルになることを考えていたそうです。
しかも思い描いていたのは、雑誌などのモデルではなく、ファッションショーでランウェイを歩くモデルでした。
周囲から野球をやめることを反対されたこともあり、モデルへの道には進まず再び野球と向き合います。その後、最速153キロを記録するまでに成長し、ロッテからドラフト3位で指名されました。
一度は野球をやめるところまで追い込まれながらプロ入りを果たしたことを考えると、一條選手が歩んできた道は決して順風満帆ではありませんでした。
一條力真の今後は?「新たな道へ」
現役を引退した一條選手がこれから何をするのかも気になるところです。2026年10月4日時点では、具体的な転身先や職業については明らかにしていません。
ただ、本人はInstagramで、これからは新たな道で支えてくれた人たちに少しずつ恩返しをしていきたいという思いをつづっています。また、立ち止まっていた時間も周囲に支えてもらったことで、現在は少しずつ前を向けるようになったとも説明しています。
23歳という若さでの引退だけに、ファンにとっては残念な発表でしょう。一方で、大学時代には野球以外の世界を考えたこともあり、これからどんな道を選ぶのかはまだ分かりません。
プロ野球選手としての時間は短いものになりましたが、一條選手自身が長く悩んだ末に選んだ決断です。まずは穏やかに過ごしながら、新たな道で再び活躍する姿を見られることを願いたいですね。
