楽天が2026年10月20日、伊藤光捕手(37)に来季の契約を結ばないと通告しました。
驚くのは、伊藤光がDeNAからFA移籍してきたばかりということ。楽天でプレーしたのは、わずか1シーズンでした。
なぜ、獲得から1年で戦力外になったのでしょうか。球団が期待していた役割や今季の成績、過去の実績を振り返りながら、今後の可能性も整理します。
楽天・伊藤光はなぜ1年で戦力外になった?
まず押さえておきたいのは、楽天が戦力外の具体的な理由を公表していないことです。球団が発表したのは、2027年シーズンの選手契約を行わないという事実に限られます。
ただ、今季の出場状況を見ると、厳しい立場に置かれていたことがうかがえます。
2026年は22試合、打率.133にとどまる
楽天移籍1年目の伊藤光は22試合に出場し、30打数4安打、打率.133、1本塁打、2打点でした。
1軍で最後に出場したのは6月5日の阪神戦。シーズン後半には出番がありませんでした。
もっとも、捕手は打撃成績だけで評価できるポジションではありません。投手陣との信頼関係や配球、ベンチでのサポートも重要です。30打数という限られた機会での打率だけを、戦力外の決定的な理由とするのは早計でしょう。
37歳という年齢や、シーズンの大半で1軍の試合に出ていなかった状況を踏まえ、来季の編成で別の選択をした可能性はあります。ただし、これは公表された理由ではなく、成績から考えられる見方です。
楽天が期待したのは経験豊富な捕手としての力
伊藤光は2007年の高校生ドラフト3巡目でオリックスに入団。2014年には捕手としてベストナインとゴールデン・グラブ賞を獲得しました。
2018年途中にはDeNAへ移籍し、長く捕手陣の一角を担ってきました。楽天が2025年オフに迎えたのも、そうした豊富な経験を評価してのことだったと考えられます。
経験のある捕手を迎えながら、1年後には契約を更新しない。この落差こそ、今回のニュースが注目を集めている理由でしょう。
FA移籍からわずか1年で戦力外という異例の結末
伊藤光は2025年オフ、海外FA権を行使してDeNAから楽天へ移籍しました。新天地で再出発を切ったものの、1年後に戦力外通告を受けることになります。
FA移籍は球団が選手の実績や将来の貢献を見込んで獲得する制度です。そのため、加入したばかりの選手が翌年の構想から外れるのは、ファンにとっても意外な展開といえます。
ただし、FA移籍したからといって、その後の契約が保証されるわけではありません。移籍時の期待と、シーズンを終えた時点での評価は必ずしも一致しないのがプロの世界です。
今回の判断について、球団がどのような編成方針を持っていたのか、詳細は明らかになっていません。
オリックス、DeNAで積み上げた実績
伊藤光は明徳義塾高校からオリックスに入団し、2013年から正捕手として存在感を発揮しました。2014年にはベストナインとゴールデン・グラブ賞を受賞しています。
2018年7月にトレードでDeNAへ移ると、翌2019年は84試合に出場。打率.254、8本塁打、27打点を記録しました。
2026年終了時点での通算成績は1085試合、打率.234、31本塁打、264打点。19シーズンにわたって3球団でプレーしてきたベテランです。
楽天で残した12球団本塁打の記録と今後
出場機会に恵まれなかった楽天での1年間にも、忘れられない一打がありました。
古巣DeNA戦で史上49人目の快挙
2026年6月2日、横浜スタジアムでのDeNA戦。伊藤光は9回に代打で登場し、坂本裕哉投手からバックスクリーンへソロ本塁打を放ちました。
これが楽天移籍後初の本塁打であり、現12球団すべてから本塁打を放った史上49人目の選手となった瞬間でもあります。
しかも通算31本塁打での達成は、それまでの最少記録だった大引啓次の32本を更新するものでした。
かつての本拠地で古巣を相手に生まれた記念の一発。結果的に楽天での唯一の本塁打となりましたが、プロ野球の記録にしっかりと名前を刻みました。
現役続行や古巣復帰はある?
10月21日時点で、伊藤光の現役引退や新たな所属先の決定は確認されていません。
オリックスとDeNAという古巣があるだけに、復帰を期待するファンもいるでしょう。ただし、両球団が獲得に動いていると確認できる情報はなく、現時点で移籍先を予測することはできません。
捕手は経験が強みになる一方、近年の出場機会が少ないことは次の契約を考えるうえで気になる材料です。本人が現役続行を希望するのかどうかも含め、今後の発信が待たれます。
まとめ
楽天・伊藤光がFA移籍から1年で戦力外となった具体的な理由は、公表されていません。
2026年は22試合、打率.133という成績で、6月5日を最後に1軍出場がなかったことは事実です。一方、打撃成績だけでは測れない捕手としての役割もあり、単純に成績不振が原因と決めつけることはできません。
古巣DeNA戦で達成した12球団本塁打という記録を残しながら、楽天での挑戦はわずか1年で区切りを迎えました。今後、どのような道を選ぶのか注目されます。