「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助さんの元妻・須藤早貴さんをめぐり、再び巨額の遺産が注目されています。2026年9月30日、最高裁が親族側の上告を退け、「全財産を田辺市に寄付する」とした野崎さんの遺言は有効で確定しました。
では元妻の須藤さんには何も入らないのでしょうか。実は、相続人としての資格を失わず、遺留分に関する権利を行使した場合、6億5000万円以上を取得できる可能性があります。ただし受け取りが決まったわけではなく、野崎さん死亡をめぐる刑事裁判は現在も最高裁で続いています。
須藤さんは現在どこで何をしているのか。これまで野崎さんからいくら受け取り、巨額の遺産はいつ手にする可能性があるのか。これまでの経緯とともに整理します。
須藤早貴のプロフィール・経歴
- 名前:須藤早貴(すどう・さき)
- 年齢:30歳(2026年4月の報道時点)
- 出身:北海道札幌市
- 学歴:札幌市内の美容専門学校卒業
- 上京:2016年
- 元夫:野崎幸助さん
- 結婚:2018年2月8日
須藤さんは北海道札幌市出身。地元の小中高校を経て札幌市内の美容専門学校を卒業し、2016年に上京しました。本人は法廷で、上京後に芸能プロダクションへモデルとして登録したほか、交際クラブにも登録していたと説明しています。
野崎さんと知り合ったのは2017年12月。知人を介して紹介され、田辺市で初めて会った日に帯封付きの現金100万円を渡されたと本人が法廷で証言しています。
その後、野崎さんから結婚を申し込まれ、須藤さんは「毎月100万円をもらう」「田辺市には住まない」「性的な関係を持たない」といった条件を提示。2018年2月8日に結婚しました。当時、野崎さんは77歳、須藤さんは22歳で、55歳差の夫婦でした。
紀州のドン・ファン事件は何があった?
結婚から約3カ月後の2018年5月24日、野崎幸助さんが和歌山県田辺市の自宅で死亡しました。死因は急性覚醒剤中毒でした。
約3年後の2021年4月、須藤さんは野崎さんに覚醒剤を摂取させて死亡させたとして、殺人などの疑いで逮捕・起訴されます。しかし、須藤さんが野崎さんに覚醒剤を摂取させたことを直接示す証拠はありませんでした。
2024年12月、和歌山地裁は、野崎さんが誤って覚醒剤を過剰摂取した可能性を否定できないなどとして無罪を言い渡します。検察は控訴しましたが、2026年3月23日、大阪高裁も1審の無罪判決を支持しました。
大阪高検は同年4月6日に最高裁へ上告。2026年10月現在、須藤さんは1審・2審とも無罪ですが、無罪判決はまだ確定していません。
須藤早貴は遺産6.5億円以上をもらえる可能性
今回、大きく動いたのが野崎さんの遺産です。野崎さんは2013年、「個人の全財産を田辺市にキフする」という内容の手書きの遺言を残していました。
親族側は遺言が偽造されたものだとして無効を求めましたが、1審の和歌山地裁、2審の大阪高裁はいずれも遺言を有効と判断。最高裁も2026年9月30日付で親族側の上告を退け、「全財産を田辺市に寄付する」という遺言の有効性が確定しました。
テレビ朝日の2026年10月2日の報道によると、野崎さんの遺産は2019年7月時点で約15億円に上ります。
ただし、遺言が有効だからといって須藤さんの取り分が必ず0円になるわけではありません。配偶者には、遺言によっても一定の範囲で保護される遺留分があるためです。
関西テレビは以前、13億円以上とされていた遺産について、須藤さんが相続欠格にならない場合、遺産の半分にあたる6億5000万円以上の遺留分があると専門家の解説を交えて報じています。
現在報じられている約15億円を単純に半分にすると7億5000万円ですが、実際に請求できる金額は遺産の範囲や評価、すでに受けた財産など個別の事情によって変わります。そのため、現時点で「7.5億円を受け取れる」とは断定できません。
6.5億円はいつ須藤早貴に入る?
現時点で、須藤さんが遺産を受け取る時期は決まっていません。今回の最高裁決定で確定したのは、あくまで「田辺市へ全財産を寄付する」という遺言が有効であることです。
さらに大きく関係するのが、現在も最高裁で続いている刑事事件です。民法には相続欠格という制度があり、故意に被相続人を死亡させ、刑に処せられた場合などには相続人としての資格を失います。
そのため、野崎さん殺害事件で須藤さんの有罪が確定した場合には、遺留分を取得できなくなることが考えられます。一方、1審・2審の判断が維持され無罪が確定すれば、遺留分をめぐる手続きが改めて焦点になります。
遺言の有効性は確定 → 殺人事件は最高裁で審理中 → 無罪確定なら遺留分の問題へというのが現在の状況です。つまり、今回のニュースで「須藤さんに6億5000万円が入ることが決まった」というわけではありません。
これまでドン・ファンからいくらもらった?
将来の遺産とは別に、須藤さんと野崎さんの間では、出会った当初から大きなお金が動いています。
本人の法廷証言によると、2017年12月の初対面時に現金100万円を受け取りました。さらに同年12月21日と2018年1月31日には、それぞれ100万円が須藤さんの口座へ振り込まれています。結婚にあたっても「毎月100万円」を受け取る約束だったと説明しています。
さらに野崎さんの死後、須藤さんは弁護士の勧めで野崎さんの会社の代表に就任。2018年9月6日に役員報酬として約3800万円を受け取りました。
検察側の冒頭陳述によると、野崎さんの死後に須藤さんが個人口座へ移した、いわゆる「ドン・ファンマネー」は6800万円強。逮捕までの約3年間に約5500万円を使ったとされています。
本人は法廷で、ポルシェを2台購入したほか、約180万円のハーレーダビッドソン、美容整形に数百万円などを使ったと説明しています。
なお、役員報酬約3800万円は6800万円強の中に含まれる形で報じられているため、「3800万円+6800万円」と二重に計算するのは適切ではありません。
確認できる範囲では、野崎さんの死後だけでも6800万円強が須藤さんの個人口座へ移ったと検察側は説明しています。これとは別に、今後6.5億円以上の遺留分を取得できる可能性があるということです。
須藤早貴は現在どこで何をしている?
2026年10月現在、須藤さんの現在の居住地や勤務先、職業について、信頼できる報道で確認できる情報はありません。事件当時は東京都新宿区のマンションで生活していましたが、現在も同じ場所に住んでいるという根拠はありません。
一方、2026年4月には「須藤早貴(紀州のドンファンの嫁)」を名乗るXアカウント「@imSkSd」が裁判や拘置中の生活などについて発信。4月9日には、弁護士から最高裁への影響を心配して注意されたとして「無期限で活動休止します」と投稿しました。
このアカウントについては公式認証などによって本人性を完全に確認できているわけではありません。現在の仕事や生活についても、分からない部分が多いのが実情です。
ドン・ファンの親族は遺産をもらえない?
野崎さんの親族側にとって、今回の最高裁決定は大きな意味を持ちます。遺言がなければ、子どものいない野崎さんの場合、配偶者だけでなく兄弟姉妹側にも法定相続分が生じます。
しかし今回は「全財産を田辺市に寄付する」という遺言が有効で確定しました。さらに兄弟姉妹には遺留分が認められていません。
そのため、今回の遺言を前提にすると、兄弟姉妹やその代襲相続人である甥・姪側が遺留分を請求することはできません。一方、配偶者だった須藤さんには遺留分があるため、相続欠格にならず、必要な権利行使をした場合には、遺言が有効でも金銭を請求できる可能性があります。
須藤早貴の最高裁判決はいつ出る?
2026年10月3日現在、最高裁の判決・決定の日程は公表されていません。確認できる最新の動きは、2026年4月6日に大阪高検が2審の無罪判決を不服として最高裁へ上告したことです。
最高裁は1審や2審のように事実関係を一から審理し直す場ではなく、上告理由には法律上の制限があります。今後、最高裁が検察側の上告を退ければ、1審・2審の無罪判決が確定することになります。
22歳で野崎さんと出会い、約3カ月の結婚生活を経て事件の当事者となった須藤さん。現在は1審・2審とも無罪で、残る刑事裁判の舞台は最高裁です。
そして、その判断は6億5000万円以上ともされる遺留分の行方にも関わってきます。遺言をめぐる裁判が決着した今、次に注目されるのは刑事事件の最終的な判断と、その後の巨額遺産の行方になりそうです。
